変遷をたどる
シルクスクリーンプリント / 綿
2023

昨日まで「そこにあったはずのもの」が消えた。


変わらない明日が訪れる幸せを「当たり前」と認識する日々。だが、世界は絶えず生まれては進化し、移り変わってゆくものだ。

移り変わりを知覚する場所、工事現場。何一つ昨日と同じものは存在しない。工事が終われば、知らない景色がそこにある。

有為転変。この世は無常でとても儚い。

撮影:KUWABARA Jinta

生生流転
シルクスクリーンプリント / 綿
2022

人口が減り続ける中、建設工事が絶えない光景に違和感を抱いた。ここに住む人たちはどこから来るのだろうか。私が知らない街から人は移動し、私が知らない街が朽ちていく。朽ちていく街で自然が再生する一方、自然が破壊され新たな建物が建ち続ける。何気ない毎日は、矛盾で溢れているのだ。

この矛盾は、止まることなく移り変わる毎日を私たちに知覚させる。

撮影:井藤春花

Flowers(希望)
シルクスクリーンプリント、オパール加工、転写プリント / 綿
2021

コロナ禍、外出が余儀なく制限された。そんな中、毎年楽しみにしていたチューリップをひっそりと見に行った。

人が少ないからか、敷き詰められたチューリップのパワーに圧倒された。毎日同じような繰り返し、暗いニュースのなか圧倒的な生命力を見せつけれられる。まさに希望を体現しているようだ。

撮影:中村羽菜

Flowers(希望)-2
転写プリント、オパール加工 / 綿
2021

やまやま
シルクスクリーンプリント / 綿
2020

はじめて富山旅行に行ったとき、商店街の先にそびえたつ山々に圧倒された。初めて見る景色にもかかわらず、子どもの頃のように胸が躍った。この景色を懐かしく感じる人が日本のどこかにいると思うと、とてもとても羨ましい。

ざわめき
シルクスクリーンプリント / 綿
2020

揺らぐ木々、昼は陽光をきらめきに変え、夏の夜は涼しさを、真冬の夜にはざわめく音が恐怖を感じさせる。

布が風で揺らぐことで音が聴こえてくるようなテキスタイルを制作した。季節や気温、時間帯、心境によって感じ方に変化を生む。

撮影:井藤春花

つつまれた空気をだきしめる
シルクスクリーンプリント / 綿
2023

自身の気持ちの揺れにより、視界が変化する。

心が沈んだときも、気持ちとは裏腹に景色が異常なほど鮮やかに見えた。どんなときだって変わらず、わたしをつつみこむその景色は、寛大でとても広い。

そんな景色を、次はわたしが抱きしめる。

くるむ
ハンノール染料による染め、発泡バインダー、Pトップインク、編み / 綿、フリース
2021

ネットに包まれたりんごをモチーフにブランケットを制作。卒業制作に向けた技法習得のため、様々な技法を用いてネットを表現しました。

生きる
2021
注染 / 綿

果てしなく続く豊かな森と、その森で
身を隠して生きるクマをモチーフに作品を制作しました。

近年、熊の出没による被害をよく耳にします。
しかしクマが山から降りてくるようになったのは本来「山の開発」という人間の営みによるものです。

被害を受けているのは本当に「人」なのか。
人と動物にとっての「生きる」をテーマに制作しました。

きのこ
2020
友禅染 / 絹

poppy
2021
江戸刺繍 / 絹糸、絹

totebag tulip / poppy
インクジェットプリント / 綿
2021〜

華やかで普段使いもしやすいトートバッグを制作、販売しています。世代や場所を限定しない、どこか懐かしい気持ちになるデザインを心がけています。

多摩美術大学生産デザイン学科
テキスタイルデザイン専攻オープンキャンパス2021 メインビジュアルデザイン


テキスタイル棟の特徴的な形をモチーフに、パターンデザインを制作しました。